おとんさまの散歩は、天気を見て行われる。
みるみるうちにすり足歩行に、それも前傾姿勢が酷くなっていつ転ぶかわかりゃしないレベルにまで悪化しているのだが、それを少しでも緩やかにしようというわけである。
問題は、おとんさまの頭の中が噛み合わなくなっていること。
雨が降る前に散歩に行こうとおかんさまが言えば、「行ってらっしゃい」と超他人事。
そうかと思えば、カンカン照りの暑い時間帯に食事も摂らず散歩だと言い張って、自分一人ではもう開け方のわからない扉の前に貼りついたまま。
やはり、入院したら家族の顔も忘れたという。
さて。我が家のおとんさまはいつまで覚えていてくれるだろうか。